介護施設向け
公開日:2021.5.31 更新日:2021.8.26

潜在介護福祉士を探そう!「2025年問題」の解決の糸口

全国の求人採用コンサルティングを行っている株式会社ナインデザイン制作部の藤田です。

全国でコロナのワクチン接種が進められているようですね。高齢の祖母も先日1回目の接種を無事に終えていました。

最近ニュースではワクチン打ち手不足が問題になっていると取り上げられていることが多く、そのニュースの中で潜在看護師というキーワードを目にしました。
そのニュースの中では、とある自治体が潜在看護師へ講習を行い、問診や対応を担当してもらうことで打ち手不足の解消を行っているという内容でした。

潜在看護師の方も結婚出産や介護などで職場を離れてた方は短い時間だけ働くことができたり、定年退職された方はインタビューで「家でじっとしているよりもこうやって世の中の役に立てたら」と言って参加しておられ、双方にとって良い結果となり、働きたい人、世の中の役に立ちたい人と困っている現場が繋がって、win-winの関係でとても良いことだと思いました。

潜在介護士の存在

今は潜在看護師という存在が注目されていますが、それは介護業界も同じのようです。

「結婚出産や介護を理由に退職、また定年退職した方など働きたいけど時間や体力、年齢の問題で希望が合わず、働けない方」

「家族の介護のため資格や研修を受け、介護をしていたが実際に働いたことはない方」

「学校で資格を取ったが、実際に介護業界へ就職しなかった方」

様々なことで業界を離れている方は多く、そのほかにもやりがいや高い志を持って介護業界に入職したが法人・事業所の理念や運営のあり方に不満があったなどの理由から今は他の職種に転職したという人も多くいらっしゃるようです。

介護業界の離職率はほかの業界(産業など)よりも高く、令和元年では、15.4%が入職してもやめており、その中でも早期離職の傾向も顕著になっています。つまり定着率が低く採用してもすぐやめてしまって、長く働いてくれる人が見つからないという現状から、他スタッフの不満も1番は「人材不足による労働環境」となっており、介護現場での人手不足は賃金より大きな悩みや不満となっている状況です。

2025年問題

さらに介護・医療業界では「2025年問題」も言われています。

「2025年問題」とは、戦後すぐの第一次ベビーブーム(1947年~1949年)の時に生まれた団塊の世代が後期高齢者(75歳)の年齢になり、2025年には後期高齢者人口が約2,200万人に膨れ上がり、国民の4人に1人が75歳以上になるという計算になります。

厚生労働省では、必要とされている介護人材253万人に対し、供給される介護人材は約215万人程度としており、単純に考えると約38万人も不足すると予測されています。都市部や地方ではそれぞれ事情が異なっていますので、地域差が起こることも考えられます。

フルタイムで働ける人を探すことも大切ですが、人材確保の一環として潜在介護士の掘り起こしを行ってみてはいかかでしょうか。

定年も65歳になり、定年退職したがまた働きに出たいと考えている方、結婚、出産で退職したが、子どもが保育園や学校に通い始めて、から午前中・午後だけなど短い時間だけ働きたい方など、希望される方も多くなっています。

ブランクや体力の心配、時間の制約などデメリットはありますが、介護ロボットの導入や定期的な研修会を行う、また午前中や午後だけ働きたい人をまんべんなく採用できればデメリットは解消していけます。そして潜在介護士であれば実習を経験していたり介護業界経験者のため業務に抵抗もなく、働きたいママさんなどは子供がある程度手が離れたらまたフルタイムに戻ったりとメリットも多くあります。

また、年齢・ライフステージに関係なく働きやすい職場「魅力ある職場づくり」を行っていくことで、現在いるスタッフの不満解消や介護業界未経験者からも魅力ある働き場所として認知され、人材確保にはいいことづくめです!

ですが、ただ時間や賃金、業務の軽減だけをするだけでは、理念やキャリアパスなどが見えない企業では早期退職や転職者が出てしまい定着促進を図ることはできません。

では、どうすればいいのでしょうか。

魅力ある職場の作り方

平成28年11月に厚生労働省が出している「介護人材確保のための『魅力ある職場づくり』に向けて」の中に、「総合的な確保方策」の目指す姿として、以下のように示されています。

https://career-research.mynavi.jp/reserch/20220426_27155/

引用:マイナビ 2023年卒大学生就職意識調査

【参入促進】

1.すそ野を拡げる ~多様な人材の参入促進を図る~

介護の3つの魅力(楽しさ・深さ・広さ)の情報発信によるイメージアップ
・ 高校教師・親の理解促進、地域志向型の若者の掘り起こしの強化
・ 中高年齢者の地域ボランティア参画等の促進
・ 他産業からの参入促進を図るため、通信課程を活用
・ 福祉人材センターの機能強化(サテライト展開やハローワークとの連携 等)

【労働環境・処遇の改善】

2.道を作る ~キャリアパスを構築する~

・ 資格取得の支援 (実務者研修の受講期間の柔軟化 等)
・ 離職した介護福祉士の届出制度創設と再就業支援対策の強化
・ 介護人材のキャリアパスシステム整備の推進
・ 代替職員の確保等による研修機会の確保

3.長く歩み続ける ~定着促進を図る~

・ 介護人材1人当たり月額1万2千円相当の賃金改善
・ 人材育成に取り組む事業所の認証・評価の実施による取組の「見える化」の推進
・ エルダー・メンター制度の導入支援による早期離職の防止
・ 事業所内保育所の運営支援による出産・育児との両立支援
・ 雇用管理改善の推進 (介護ロボット導入支援やICTの活用 等)
・ 社会福祉施設職員等退職手当制度を見直しによる定着促進

【資質の向上 】

4.山を高くする ~継続的な質の向上を促す~

・ 介護福祉士の資格取得方法の見直しによる資質向上
・ 介護福祉士の配置割合の高い施設・事業所に対する報酬上の評価
・ マネジメントや医療的ケア・認知症ケアなどの研修の受講支援

5.標高を定める ~人材の機能分化を進める~

・限られた人材を有効に活用するため、その能力や役割分担に応じた適切な人材の組合せや養成の在り方を検討
・ 介護福祉士養成カリキュラムの改正等
・ 未経験者等に対する入門的な研修等の構築

企業の努力が必要、その手助けをしたい

上記5つの指標の中の施策を行いながら、採用そして定着へとつなげるために企業も努力していかなければなりません。

そういった施策を行い、介護業界のイメージ向上を行っていくことが人材確保につながり、ひいては今からできる2025年問題の解決の糸口なのではないかと私は思いました。

どんなライフステージになってもやめずに働き続けられる企業へ、人材確保に困る中小企業や、介護施設さんを無くしたいというのが弊社の願いです。

そのお手伝いの一つとして弊社では、医療・介護向けの本気の求人採用セミナーを行っております。

2021年 医療・介護向け本気の求人採用オンラインセミナーはこちらから

この記事を書いた人:株式会社ナインデザイン

  • 熊本と東京の西新宿で採用コンサルティングとマーケティングのサポートを行なっています。

 

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