
こんにちは、ナインデザイン保守管理を担当しております、中山です。
突然ですが、皆さん「売り手市場」と「買い手市場」についてご存知でしょうか。
求人採用を行なっている担当者の方は聞いたことがあると思います。
今回はその「売り手市場」と「買い手市場」について今のコロナ禍の影響も一緒にご説明したいと思います。
売り手市場と買い手市場の違いについて
ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、まずは「売り手市場」と「買い手市場」の違いについてご説明したいと思います。
売り手市場とは
「売り手市場」とは売る側、つまり求職者(労働力)が少ない状況で、それを買いたいという企業が多くなっていること、つまり求職者側が優位な状況を「売り手市場」と言います。
売り手市場のメリット・デメリット
求職者側が優位だとどのような影響があるのでしょうか。ここではメリット・デメリットについてご紹介いたします。
売り手市場のメリット
- 条件のいい求人が多い
求職者が優位な状況ですから、当然どの企業も自社を選んでもらおうと求人の条件を良くする傾向があります。
給与や福利厚生など充実した求人が多くあることでしょう。
他の企業に条件面でも負けないためにも市場はこまめにチェックするようにしましょう。
- 多くの求人から選べる
企業も人手が足りないため、普段採用をしないような企業から、例年採用を行っている企業まで幅広く
募集をされていることでしょう。企業数が多い=求人数が多いことになりますので、より多くの求人の中から
選ぶことができます。
求職者にとっては大きなメリットとなります。
- 採用されやすい
とにかく人が足りないといった企業では、採用のハードルを下げている可能性もあります。
ただ、どの企業も採用のハードルを下げているわけではありません、応募資格など求人情報はこと細かくチェックする必要があります。
また、自社の応募条件の見直しも必要です。本当にこういう人を採用したいのか、採用後のビジョンは明確か
自社にあった良い人材を獲得していきましょう。
売り手市場のデメリット
- ・早期退職の可能性
採用のハードルを下げていることや、好条件に釣られ応募してしまうと、入社後に思っていたのと違うと
ミスマッチが起きる可能性があります。
条件がいいから、未経験でも大丈夫そうだったからなど、安易な判断で就職してしまうと求職者にとっても企業にとっても後悔してしまうことになりますし、採用にかかったコストが
無駄になってしまいます。
買い手市場とは
「買い手市場」とは買う側、企業側が募集をしていない(少ない)状況で、求職者(労働力)が多くなっていること、企業側が優位な状況を「買い手市場」と言います。
買い手市場のメリット・デメリット
企業側が優位だとどのような影響があるのでしょうか。売り手市場同様にメリット・デメリットについてご紹介いたします。
買い手市場のメリット
- 求人に人が集まってくる
企業が募集をしていない状況になりますので、採用市場にも求人がほとんどないというような状況になります。
応募する求人が限られるため、自然と人が集まってくる状況になるでしょう。
- 求人広告費が必要ない
自然と人が集まるような状況になりますので、求人に広告をかけるといったことがほとんど必要ありません。
求人広告費が浮いた分で、新人の育成など他の分野にも使用することができますので
買い手市場では、企業へのメリットが多くあります。
買い手市場のデメリット
- ・採用条件に満たしていない可能性
人が集まるからといって闇雲に採用をしていては、本来資格や経験など条件を指定していたにも関わらず
力を発揮できないといった人を採用してしまうことにもなりかねません。
こちらも売り手市場と同様にミスマッチが起きる可能性があります。
企業としては、採用基準を明確に設け、選考など複数のプロセスを用意する必要があります。
売り手市場・買い手市場と新型コロナウイルスの影響について

上記のグラフを見ていただくとご理解いただけると思いますが、新型コロナウイルスが拡大し始める前12月頃は、求職者数が少なく、求人数の多い「売り手市場」の状況でした。
そこから緊急事態宣言が出された4月から急速に求人数が低下していきます。そして現在、求人数と求職者数がほとんど平行する様に推移しております。
一見、まだ売り手市場にも見受けられますが、新型コロナウイルスにより影響により、業種業態の一部では買い手市場となっていることも大いに予想できます。
今後の市場の動きに注目していきながら求人採用を進めることが大切になってきます。
これからの採用市場の動きについて
こちらの記事を書いた約1年半後に、改めて採用市場の動きについての記事を書いております。
コロナ禍から現在までの市場の動きをまとめておりますので、是非ご覧ください。
では、現在の採用市場は?
ここまで売り手市場や買い手市場について、また採用市場の動きについてご説明してきました。
では、現在の採用市場はどちらでしょうか。
皆さん既にご存知のことと思いますが、「売り手市場」となっております。
また、企業規模によっては、買い手市場になりますので注意が必要です。
下の表をご覧ください、300人未満規模の企業では、売り手市場となっておりますが
300人以上の企業では、概ね買い手市場となっております。

第 38 回 ワークス大卒求人倍率調査(2022 年卒)
https://www.works-i.com/research/works-report/item/210427_kyujin.pdf
ここでは、売り手市場で採用を成功させるポイントについてご紹介します。
今までの採用方法を見直す
採用がうまくいっていなかった原因を知ることから始めましょう。
採用基準・戦略が明確になっていない
人手不足を認識していても、やみくもに採用をしていいというわけではありません。
採用基準を設け、欲しい人材をどのように獲得していくのか計画を立てることが重要です。
求人に関する情報が不足している
今出そうとしている求人の給与は地域の平均に達しているのか、他社はどのような求人を
出しているのか、リサーチや情報収集も求人採用の中では必要です。
欲しい人材(求める人物像)を明確にする
採用するにあたり、欲しい人材(求める人物像)を明確にすることは必要不可欠です。どの部署でどのような活躍をして欲しいのか決めていきましょう。
明確にすることで「こういう人を採用する」と一つの基準を作ることができます。また、採用コストも削減できるといったメリットがあります。
採用に使用する媒体やツールを決める
欲しい人材(求める人物像)を明確にしたら、その人材が普段見ている、また転職の際に使用している媒体やツールを確認する必要があります。
新卒が欲しいのか、中途が欲しいのか、費用はどれほどかけられるのか、その目的に合わせた求人媒体を使用することが大切です。