
「せっかく入ってくれた人材が組織に馴染めずすぐに辞めてしまう」
「うちの会社は定着率が低い…」
こんなお悩みはありませんか?
もしかすると、新規メンバーへの定着・育成のサポート(オンボーティング)が足りていないからかもしれません。
今回は新規人材の定着率やパフォーマンスに大きく関わる「オンボーディング」について詳しく説明していきます!
オンボーディングとは?
オンボーディングとは、新しく入った人材に組織に慣れてもらい、いち早く戦力となってもらうためのサポートをする教育プログラムのことです。
入社時だけでなく、中長期に渡り継続的に組織全体で行うことがオンボーディングの特徴です。
労働人口が減少している中、いかに入社してくれた人材が定着し長く働いてくれるかが課題になっています。そこでオンボーディングを行い、定着率の向上を目指す企業が増えているんです。

入社研修やOJTと何が違うの?
入社1~3ヶ月を使って新卒社員に社会人としてのビジネスマナーや心構えなどを教えることを入社研修、先輩社員についてもらい、実務訓練を行うことをOJTといいます。
一方オンボーディングは、これらを含む「新規人材の受け入れ・教育のプロセス全般」を指します。
入社研修やOJTだけではカバーできない、社内の人間関係の構築や精神面のサポートも含めてオンボーディングと言えます。
通常入社研修は数日〜3ヶ月くらいで行われますが、オンボーディングは3ヶ月〜長ければ1年に渡り行います。さらに人事担当や現場の先輩社員だけでなく組織全体取り組んでいくのも特徴です。

オンボーディングの目的とは?
ではなぜオンボーディングを行うのか、オンボーディングを取り入れることによってどんなメリットがあるのかを解説していきます。
①定着率を高めるため
月刊総務の調査によると、オンボーディングの充実が新卒・中途ともに社員の定着とパフォーマンスに効果がある という結果が出ています。
オンボーディングが充実している会社ほど定着率が高く、充実していない会社ほど定着率が低い傾向にあるんです。
https://www.g-soumu.com/articles/202210on-boardingquestionnaire
月間総務オンライン
また、新入社員は入社研修なども計画的に行われ充実している会社も多いですが、中途入社の人材に対しては研修や周囲のサポートも少なく、オンボーディングが充実していない傾向にあります。
実際に7割以上の企業が「中途入社の人材に対するサポートは充実していない」との声もあります。
ですが中途社員も新卒社員同様、オンボーディングの充実度は定着率に大きく影響しています。
せっかく時間とコストをかけて採用した人材、できるだけ長く働いてほしいですよね。
「採用できたから」と安心せずに、長く働いてもらうためのサポートを行なっていきましょう。

②早期に戦力として活躍してもらうため
オンボーディングは、新しく入社した人材に会社に慣れてもらうのを待つのではなく、「組織全体で新しく入った人材を受け入れ、活躍できるようサポート」していきます。
組織全体でサポートをすることによって、早く組織に慣れてもらい、より早い段階で戦力としての活躍を目指すことができます。
③コミュニケーションの活性化
新しく入った人材にとってのメリットも大きいのがオンボーディングです。
特定の先輩社員としか関わる機会が無いと、「あの人には聞いていいのかな」「〇〇さんがいないときは誰に聞けば良いのだろう」と質問を躊躇してしまう場合があります。
ですが、オンボーディングで組織全体で関わっていくことで、コミュニケーションが取りやすくなり、疑問点を放置してしまうようなことが減ります。
人間関係に関する余計な不安も無く気兼ねなく質問ができる環境は、新規メンバーにとっても働きやすく感じられるでしょう。

具体的にどうやればいいの?実施のポイント
オンボーディングのやり方は一つではなく、内容も取り組み方も企業によって様々です。
具体的には
- 会社の方針や価値観、今後の目標についての講義
- 企業理念や会社の方針・ルールをまとめたテキストを配布
- OJT
- ブラザーシスター制度
- 他部署との交流会
- 1o1ミーティング
- 課題図書
- 外部研修などへの参加
- 歓迎会
- メンター制度
などがあります。
これらを入社時だけの短期間で行うのではなく、3ヶ月〜1年といった長いスパンで計画的に継続して行なっていきます。
例:入社後半年間は毎月1回社長と面談、新入社員の成長度合いを他部署とも共有しフィードバックを行う など
会社独自のオンボーディングを実施している企業も多いため、自社にあった方法で取り組んでいくことが大切です。
オンボーディングの進め方
オンボーディングは開始前の準備が必要です。どのような方法で進めていけば良いのかを解説します!
1. 目標を設定する
「なるべく早く職場環境に馴染んで、他部署ともスムーズに連携が取れるようになってほしい」
「仕事に早く慣れ、一人で受注を取れるまでなってほしい」など
新しく入った人材に求めることは多数あると思います。
まずは、いつまでにどうなってもらいたいか、そのためにはどのような考え方やスキルが必要なのかの目標を設定しましょう。
これまでの退職者の退職理由がわかっており、課題がはっきりしているようであれば、その課題を解決することも目標にしましょう。
2. スケジュールを立て、準備をする
具体的にどのような流れで研修を行うのか、研修や説明のために必要となる資料は無いかなど、
事前に長期的な計画を立て準備を行いましょう。
日頃の業務に追われ、空き時間でしか新人教育ができない…などにならないように入社前の準備をしっかりと行なうことが大切です。
「いつまでにここまで出来るようになる」という最終的な目標から逆算し、実施する内容と達成する目標を決めてスケジュールを作成していきましょう。

3. すり合わせ・組織全体への周知を行う
人事担当や先輩社員だけが取り組むのでは充実したオンボーディングとはいえません。
全員を上手に巻き込み組織全体で取り組むためにも、オンボーディングを行う目的・最終的な目標・オンボーディングの内容・スケジュールは事前に必ず伝えておきましょう!
4. オンボーディングの実施
組織に馴染んでもらい、いち早く即戦力になってもらうことが目的ですが、結果が出るのにはもちろん時間がかかります。長い目で見て継続的に取り組んでいきましょう。
また、組織全体で取り組むことが充実したオンボーディングには欠かせません。
新規メンバーの取り組む姿勢や目標への達成度を組織で共有し、全体でフォローを行なっていきましょう!
新規メンバーにとっても、全員が関わっている中で一つずつ目標を達成していくことが成功体験になり、モチベーションにもつながりますよ。
5. 振り返り
終了後は、実施前と比べて定着率に変化があったか、新規メンバーや実際に教育を行ったメンバーはどう感じたのかを聞き取り、振り返りを行いましょう。

実際の事例2選
オンボーディングのやり方は会社によってそれぞれです。中にはユニークな方法でオンボーディングに取り組んでいる企業もあります。実際の事例を2つご紹介します。
メルカリ
メルカリは、ITシステムを利用したオンボーディングを行なっています。
新入社員が必要な情報をオンボーディングポータルにすぐにアクセスでき「わからないことをいつでも気軽に聞ける状況」を作り出しています。
また、リモート入社の社員にはオンラインのリモートオンボーディングを実施。
メンター制度やランチ・オリエンテーションなどでを実施しコミュニケーションの円滑化を図っています。
mercan
サイボウズ
サイボウズは新入社員だけでなく中途入社の社員に対してのオンボーディングも充実しています。
社長と気軽に話せる機会や人事メンバーとカジュアルに会話できる「ザツダン」の機会が設けられており、全社員が自由に参加でき、継続的に学べる「サイボウズアカデミア」という制度も用意されています。
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