
自社の離職率を気にされたことはありますか?
業界全体の離職率が高いから、しょうがないよ
こんな風に、社長自身でどうにかできる問題じゃないと諦めているケースが多いんです。
部下といっても、退職したい気持ちを変えさせることは難しいですよね。
でも、離職率が高いと、後任の採用や新人教育のために費用をかけ続けなければなりません。
これではどんどんコストがかさんでしまいます。
今後はできるだけ離職者を抑えたい…!
そんな方のために、明日すぐに取り組める定着率アップの取り組みをお教えします。
本当の理由は隠して当たり障りなく辞めたい
辞める人に、退職する「本当の理由」を聞いたことはありますか?
- 理由は聞いたけど、本当かどうかはわからない
- 明らかな嘘をつかれた
- 最後とばかりに色々とぶっちゃけられてしまった
今後のためにも退職理由は知っておきたいところですが、その内容が本音かどうかは本人にしかわかりません。
会社と関係を変に拗らせないためにも、当たり障りない理由を伝えてやり過ごしたいと考える人は多いのではないでしょうか。

退職理由ランキング1位は「人間関係」
2020年1月に日経メディカルが行った「退職理由に関する意識調査」では、553名の方が直近の退職理由について回答しています。
1位 | 人間関係 | 24.2% |
2位 | 会社の将来性が不安だった | 20.6% |
3位 | キャリアアップができない環境だった | 19.3% |
4位 | 給与などの収入が少なかった | 19.0% |
5位 | 会社の経営方針に不満があった | 18.6% |
6位 | やりたい仕事ではなかった | 15.7% |
7位 | 労働条件が悪かった | 14.5% |
8位 | 知識・能力が活かせなかった | 14.5% |
9位 | 定年・契約期間の満了 | 11.8% |
10位 | 会社都合 | 11.0% |
いかがでしょうか。
意外なのは、報酬以外の部分に不満を持っていることです。
給与などの労働条件よりも将来性やキャリアアップ・自分の興味関心など、目の前の利益より自らの成長を望んでいるように見えませんか?
とはいっても、いつの時代も人間関係が不動の一位ですね。
このような方々の退職を食い止める方法はあるのでしょうか?
明日から始められる!定着率アップのコツ3選
退職の意思が決まった人を心変わりさせるのは難しいですが、日頃から少しずつ取り組んでおくことで退職者を減らすことができます。
部下の話を聞く・コミュニケーションを取る
退職の意思が固まった後に「話を聞くよ」と申し出ても時すでに遅し。
辞めたいと思わせないためには、日頃からコミュニケーションをとり、悩みや不満を聞き出しやすい関係を作りましょう。
一緒にランチに行ったり飲みに行く必要はありません。
仕事の合間や連絡ツール・1on1などの機会を使ってこまめなコミュニケーションを心がけることで、悩みを打ち明けやすい空気を少しづつ作りましょう。
小さな不満を溜め込まずに解消できれば、退職を回避できる可能性が高まります。

会社の理念や方向性をきちんと示す
「会社がどこに向かって進んでいるのか、そんなことは社員に関係ない」 そう思っていませんか?
先述した通り、労働者の多くは「将来こうなりたい」という理想を持って働いています。
納得して働き続けるためにも、普段からきちんと社長の考えを共有できる場を設けましょう。
ちなみに、この取り組みは採用時にも必ず行わなければならないものです。
採用段階から求職者に伝えておくことで、入社した後のミスマッチを防ぐことができます。
社員の満足度を上げることはもちろん重要ですが、会社に合った辞めにくい人材を採用することも同じくらい大切です。
キャリアアップ・評価制度の仕組みを整える
仕事を毎日頑張っているのに、どう評価されているのかわからない…
どういうスキルを身につければ昇給できるの?
キャリアアップの気持ちが強い社員は、努力するための目標がないことに不安を覚えます。
どのような仕組みで評価されるのか不明=社長のフィーリング と捉えられかねません。
せっかく頑張っているのに、正当に見てもらえないのはとても悲しいことです。
とはいえキャリアパスや評価制度を作るには大変な労力がかかります。
効果的で確実なものにするために、アウトソーシングで外部の力を借りるのも方法の一つと言えます。

まとめ
退職者の本音を引き出すのは難しいと言われていますが、うまく聞き出せれば社内改善の重要なヒントとなります。
終わらない採用活動や新人教育にコストを費やすのではなく、社内改善に取り組むことで人が辞めない強い組織を作っていきましょう。