
全国の求人採用コンサルティングを行っている株式会社ナインデザイン制作部の藤田です。
皆さんは面接をどのような場だと思いますか?
志望動機や今までの仕事の取り組み方を聞き、合否を判断するための場だと考える人が多いと思います。
ですが、面接では求職者の方からも見られていることを忘れてはいけません。
面接の場で志望度が下がるような質問や態度を知らず知らずの内にしてしまったり、もともと他の企業も受けていて、そちらの方が魅力的に見えて内定辞退という事態になってしまったら意味がありません。
ちなみにリクルートキャリアの就職みらい研究所が発表した「就職プロセス調査(2021年卒)」のデータには、就職内定辞退率は60%以上という結果になっています。
複数の企業を同時進行で受ける転職者や新卒者などは珍しくありません。
せっかく応募してくれた求職者を選考することばかり意識してしまい、その先の人材確保という本来の目的を忘れてしまう事態がこういった結果にもつながるのです。こういったことを防ぐためには自社への志望度を上げる必要があります。
そこで今回は、面接の場でできる志望度を上げる大切な3つのことをお伝えしていきます。
1. 選考
これは当たり前ですが、将来会社で活躍できる人物か見極めるために応募してきた求職者を選考しなければなりません。
「志望動機はなんですか?」
「前職で一番頑張ったことはなんですか?」など、
用意していた質問を一問一答形式で聞いていくやり方がよくある面接だと思いますが、これで判断できるでしょうか?
よく「面接ではとても優秀だと感じたから採用したけど、実際に仕事を任せてみるとうまくいかなかった」ということはよくあることです。 30分や1時間といった時間が限られている中で求職者の能力や人柄を判断するのは場数を踏んでいる面接官でも難しいことなのです。
そして求職者からは答えた内容を掘り下げられなかったりすると「興味を持たれなかった」というような印象を受けることもあります。
だからこそ、一問一答ではなく、さらにそこに隠れたストーリーを聞いてみましょう。
個人の性格や価値観、取り組んできたことを総合的に判断し、
「入社後に活躍してくれるか」
「現在よりも成長していい仕事をしてくれるか」
という2点を意識しながら、選考に臨みましょう。
例えば、自己PRで
「前職では20人規模の部署をまとめてきました。プロジェクトを円滑に進めるために、メンバーとの週1の面談で状況を把握。メンバーへのサポートを継続した結果、納期が遅れたことは一度もありません。」
という内容が答えとして帰ってきたとき、行動に対するきっかけも確認すると良いでしょう。
行動と結果だけでは、「指示がないと行動しない指示待ちタイプ」なのか「指示がなくても自ら改善を行なっていくタイプなのか」がわかりません。
「きっかけ」「行動」「結果」という仕事のプロセスと、それを行なって「どんなことを学んだ」かというところまで確認すると、求職者が自社で活躍してくれるかどうかイメージしやすくなっていきます。
新卒者の面接の場合
上では転職者の面接を参考例として出しましたが、新卒者はそういったエピソードがない場合、どう聞き出せばいいでしょうか。
新卒者の面接は転職者よりも判断材料が少なく、学校などの面接練習や企業研究をしっかりして面接に臨むので、面接官の質問にもそつなく答えることができます。
だからこそ、決められた質問よりも現在の行動をチェックできる質問をしてみてください。
例えば、
「この就職活動を通して自分の強みをどう活かしていますか?」
と質問してみましょう。
他に
「これまでの人生で継続して頑張ったものはありますか?」
といった質問でも、前述のように頑張ったことに対する「きっかけ」「行動」「結果」というプロセスと、それを行なって「どんなことを学んだ」かを聞いていきましょう。
きっかけや学んだことに着目するとその新卒者が自社で活躍してくれるかどうかわかってくるでしょう。
2. 選考される
次に、求職者からもみられているという意識を忘れてはいけません。
必要以上に怖がる必要はないですが、質問の内容や話を聞いている態度などから志望度が下がることは多いにあり得ます。
当たり前ですが、相手が話している最中に書類を確認したり、よそ見をしたりというような誠実な聞いている態度でない場合は相手を不安にさせます。
悪い印象を与えないように、きちんとした社会人としてのマナーができていれば大丈夫です。
また、聞き出しやすい話し方として、インタビュアーになったつもりで話してみると、相手も自然と話しやすくなります。
3. 求職者へアピールする
面接官というのは会社の代表としてみられているのはもちろんですが、将来同じ会社で働く先輩社員でもあります。
これから一緒に働く後輩と話すようなつもりで、同僚というスタンスを意識してみてください。
きっと求職者も心を開いて話をしてくれるはずです。
また先輩という立場なら、OB面談のように入社先を選ぶ判断材料として、会社や仕事の情報も自然に伝えられます。
ただ、こちらから質問するだけでなく、求職者の返答に合わせて、
「自社ではこういった活躍ができる」
「こういった制度があるから使えるかも」
といったように具体的なことを伝えられる場でもあります。
さらに自身の経験をもとに、自分の言葉で仕事のやりがいを伝えたり、ときには仕事の大変さを話すと求職者も働くイメージが湧くでしょう。
先輩のイキイキとした姿は後輩に魅力的に見えます。 「こんな先輩と一緒に働きたい」と思えるような理想の先輩像を目指しましよう。
面接の場だから自分のことを話すのは・・・と思わずに、自身のエピソードも織り交ぜながら自社の魅力を伝えていきましょう。
さいごに
今回は面接で大切な3つのことについてご説明しました。
採用担当者の中では当然かもしれないですが、忘れがちな部分でもあります。
年明けから採用活動が活発になってくる時期になります。今からきちんと対策を行なって、面接に挑みましょう。
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