
ナインデザイン制作部の巻です。
皆さまの会社では採用担当者が決まっていますか?
社長が自ら面接を行ったり、ベテラン社員が担当したり、特に決まっていなかったり… 会社の方針によってさまざまかと思います。
では、採用担当に向いている能力についてご存知ですか?
どんな人材を採用するか、それは会社の今後に関わる重大な決定です。
そこでまだご存知ない方のために、いい人材を引き当てる担当者の能力について考えてみました。
担当者選びやスキル開発の参考になれば幸いです。
採用担当の仕事は面接だけじゃない
一言に採用と言っても、細かく分けると幅広い種類の業務があります。
会社の理念を見直したり、必要な人材を見極めたり、単なる面接だけにとどまりません。
一般的には、採用担当=面接のイメージがありますよね。
でも、そのイメージのまま選んでしまうのはキケンです。
弊社では、経営者をはじめ会社全体で取り組むことが採用成功への近道、と考えています。
つまり採用の準備は社内全員で話し合って進めるべきこと。
この記事では、その点を踏まえて検討を行います。
採用担当に必要な2つの資質「ジャッジ」と「フォロー」
採用担当者の資質は2つに分けられます。 それは「ジャッジ」と「フォロー」。
いい人材を獲得するのに欠かせない2つの能力について、詳しく説明します。
求職者を客観的に見極められる「ジャッジタイプ」
ジャッジタイプとは、名前の通り求職者の見極めが得意なタイプ。
求職者の外見や面接の第一印象・思い込みに惑わされずに、冷静な分析をもって判断することができます。
私たちは誰しもがフィルター(偏見)を通して物事を見ています。
フィルターとは、それまでの人生で得た経験の積み重ね。
全員に備わっている脳の機能で、認知バイアスとも呼ばれます。
認知バイアスについての詳しい説明はこちらの記事からお読みいただけます。
例えば、明るくハキハキと話す人は誠実そうに見えますよね。
でもそれは見かけの印象だけ。本当に誠実かどうかは、行動を観察しないと分かりません。
にも関わらず、多くの人はこの「印象だけ」で採用を決めてしまうんです。
これがミスマッチの原因となります。
人が人を判断している限り、客観性を保つのは難しいものです。
そのことをきちんと意識し、印象に惑わされない人が向いていると言えます。
反対に、「自分は人を見る目がある」「採用するかどうかはあった瞬間にわかる」という風に自分の判断に過剰な自信を持っている人は、ジャッジタイプでない可能性が高いです。

この会社で働きたい!そんな気持ちを引き出す「フォロータイプ」
ジャッジタイプを冷静沈着と表すなら、フォロータイプは情熱!
熱意のあるオファーで求職者に「ここで働きたい!」と思わせるのが得意なタイプです。
このタイプが資質を発揮するのは会社説明会や内定後。
高い共感力とコミュニケーション能力で求職者を引きつけ、母集団形成や入社までのサポートを行います。
人が好き・信頼を得やすい・多少の強引さを兼ね備えた人がこのタイプと言えます。
もちろん、愛社精神を持っているのが前提です。
人の感情に敏感で、打ち解けるのが得意な人を選びましょう。

そのほかに必要な3つの能力
ジャッジとフォロー、2つのタイプ以外にも、いろいろな能力が求められる採用業務。
主な例をご紹介します。
会社全体の動きをとりまとめる連絡調整力
冒頭で採用は会社全体の仕事とお伝えしました。
採用担当者は全体を動かし、目標となるタスクを達成しなければなりません。
社員だけでなく、時には上司や社長を動かす必要もあります。
過度に遠慮せずに業務を遂行できる能力が必要不可欠です。
生産性を高めるスケジュール管理力
採用はそれぞれの担当者と求職者が関わりあう業務です。
1人の求職者が入社するまで、各担当のスケジュールを調整しスムーズに選考を進める能力が求められます。
細かい計画作成が得意な人が向いています。
言葉を使った表現力
前述の通り、採用業務の大部分は人との関わり合いです。
説明会などのプレゼンをはじめ、求職者とのコミュニケーションや合否判断、社内での検討、内定者フォローなど言葉を使う場面が多くあります。
適切な言葉選び、会社の代表として相手を不快にさせない表現、入社意欲を高めるアピールを必要とされるため、日本語の表現力が必須です。
普段の社内をじっくり見てみると、適任者が見つかるかもしれませんよ。
スキルを兼ね備えた人を探すより、得意不得意で分担を!
採用業務に必要な能力をご紹介してきました。
ただ、全ての能力を兼ね備えた人はなかなかいないものです。
そんなときは、採用フェーズごとに担当者を分担しましょう。
面接はジャッジタイプの〇〇さん、内定後フォローは〇〇さん、全体のスケジュール調整は〇〇さん、という風に適性を見て分担を行います。
一人当たりの負担を減らせる上に、会社全体で協力する気持ちも生まれます。
これをきっかけに、社員の能力を改めて見つめてみてはいかがでしょうか。
気づかなかった資質を発見できるかもしれませんよ。